双極性障害、抑うつ障害(躁うつ病、うつ病)

双極性障害(躁うつ病)とは

「双極性障害」はかつて「躁うつ病」といわれていました。
そのこともあって「うつ病」の一種と誤解されがちでしたが、実はこの二つは異なる病気で、治療も異なります。

双極性障害は、双極I型、II型に分類されました。
双極I型は重篤な躁病の時期がありますが、双極II型は繰り返すうつ病期の間に軽い躁病の時期があるタイプを指します。

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症状や特徴

子どもの時期に発症する双極性障害は、青年期発症型(10台半ばに初発)と児童期発症型(10歳以下で発症)に分けられます。
青年期発症型の症状は成人の双極性障害に近いのですが、児童期発症型の症状は、高揚気分が目立たず、イライラ・焦燥感が現れやすく、気分が数日、あるいは一日内でも変動することもあります。妄想や幻覚などの症状がみられる割合も高くなります。

抑うつ障害と異なる双極性障害の抑うつ症状の特徴

  1. 妄想や幻覚
  2. うつ病相の短さ
  3. 感情的過敏さ
  4. 早朝覚醒でなく睡眠過多
  5. 炭水化物を欲する時期の存在(過食)

などがあります。

治療

気分安定薬を主とする薬物療法が主です。
リチウムやデパケン、カルバマゼピン、ラモトリギンなどの抗てんかん薬、オランザピン、クエチアピンなど。副作用に注意し、リチウムは血中濃度の測定を行います。

抑うつ障害(うつ病)とは

抑うつ障害群には、うつ病から月経不快気分症候群などさまざまな疾患が存在します。
うつ病は、抑うつ気分、興味または喜びの喪失、睡眠障害、焦燥または制止、易疲労または気力減退、罪悪感、集中力の減退などの症状を伴います。
子どもや青年では、抑うつ気分はむしろ易怒的な気分であったり、頭痛や腹痛といった身体症状が多く見られます。

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