「境界知能」?
こんにちは。キッズハートクリニック外苑前 心理士の信吉です。
最近患者様から「境界知能」という言葉をよく伺うようになりました。
一般的に「境界知能」とは、理解力や推理力といった知的能力について、「知的障害(IQ70以下)」よりは平均に近いけれど、平均の範囲内(IQ85~115)からは外れてしまっている、いわゆる「グレーゾーン」の状態をいいます。
知的能力には様々な側面があり、全体的にIQ70~84の範囲に位置している方もいれば、得意・苦手がはっきりしていて平均すると「境界知能」の値になる方もいらっしゃいます。
このような境界知能の方の中には、複雑な勉強や対人関係では負担が大きくなり、ストレスを抱えてしまう方がおられます。ただ、例えば日常的な会話はスムーズであるため、周りもご本人も「がんばりが足りない」などと思ってしまい、自信を失ってしまうこともあります。
お子様の得意なこと、苦手なことについて、立ち止まって考えてみることで、お子様に合わせた環境を整えてあげられると良いかもしれません。
ただ、IQと学校の成績は必ずしも一致しないことがありますし、他の発達の凸凹も併せ持っていて影響しあっている場合もあるため、自然な生活の場面を見ているだけでは、お子様の特徴をなかなか掴めないこともあります。
そんなときは、ぜひ専門機関に行ってみることをおすすめいたします。
当院では、IQを測定できる知能検査(WISC、WAIS)だけではなく、自閉スペクトラム症やADHD、読み書きの苦手さなどについての検査もあるため、総合的にお子様の得意・苦手を知っていくことができます。
ぜひ診察の中で、気軽に医師に相談してみてくださいね。
信吉真璃奈