「~なのに」をつけて褒めてみて
こんにちは。キッズハートクリニック外苑前 心理士の信吉です。
お子様を応援したり、労ってあげたりしたいとき、お子様のいいところに気がついてほしいとき、「褒める」のは王道な方法ですよね。しかし、いざやろうとすると「褒める」声かけというものは意外と難しいもの。いつ、何を、どんなふうに褒めたら良いのでしょうか?
ひとつおすすめなのは「具体的な行動」について、してくれた直後に褒めること。
例えば「優しいね」より「お皿をシンクまで運んでくれたね」の方が、何を褒められているのか、大げさに言えば親御様の価値観、判断基準が分かりやすくなります。
自分のささやかな行動を、温かいまなざしで見てもらえていると嬉しいですよね。
とはいえ、あんまりささやかな行動だと、親御様としても「え?これくらい、やって当たり前じゃない?こんなことで褒めるのも…」と抵抗を感じられることも。お子様から「無理して褒めなくていいよ」などと言われてしまうこともありますよね。
そんなときは、ぜひ誉め言葉の前に「~なのに」をつけてみてください。
さっきの例だと「本当は横になっていたいくらいだるいんでしょう? それなのに立ち上がって、食器を持ってきてくれたんだね」…といった感じになります。
「~なのに」を言うことで、
・外から見えにくいお子様の感覚、体験を想像するきっかけになる
・お子様の現在の状態を分かっている(分かろうとしている)とお子様に伝わる
・親御様の中で納得感が高まり、心から褒めやすくなる
…と、いろいろないいことがあります。
当院では、不安やうつ状態の強さを調べる検査のご用意もあるため、例えば「検査であんなに不安が強いと出ていたのに」など、声かけに役立てることもできます。
親御様が伝えやすく、お子様が受け取りやすい褒め方を一緒に見つけていきましょう。
信吉真璃奈