「できたら褒める」の意外な落とし穴
こんにちは。キッズハートクリニック外苑前 心理士の信吉です。
前回のブログで「叱り続けるのはお子様だけでなく親御様もしんどい」という内容を書かせていただきました。
もちろん叱ることが必要なタイミングはありますが、「褒めて伸ばす子育て」と聞くと、なんだか素敵な感じがしますよね。
実際に診療でも「心理検査によってお子様の得意・苦手を知って、お子様に合った目標を立てましょう。達成したら褒めて、一緒に喜びましょう」という方針をよくおすすめします。
しかし、「できたら褒める」には実はちょっとした注意ポイントがあるのです。
それは「できなかったら褒められない」にならないこと。
なにかやってみて上手くできないと、お子様自身もショックを受けますし、親御様としても残念に思いやすいもの。繊細なお子様だと「もうやりたくない」となることもあります。
しかし、本当はむしろ逆で、「できなかった」ということは「できないかもしれないことにチャレンジした」ということ。
「できそう」と思ってやってみるより、お子様ははるかに勇気を出していたはずです。大変喜ばしいことですよね。そういったお子様の思いを言葉にしながら、ぜひ一緒に喜んであげてください。
そのためには、日頃から親御様がご自身の失敗を笑い飛ばしたり、リカバーしたり、何か教訓を得て次に繋げたりしている様子をお子様に見せてあげられるといいですね。
お子様が「大人も失敗するんだ。普通のことで、全然怖いことでも悪いことでもないんだ」と思ってくれたら、きっと色々なことを「やってみよう」と思ってくれるのではないかと思います。
信吉真璃奈