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尿意に怯える6歳の私

2024.04.22 心理士ブログ

こんにちは。キッズハートクリニック外苑前 心理士の信吉です。

   

新学期が始まってしばらく経ちましたね。
前回私が小学生のときの思い出を書かせていただきましたが、今回も新学期にちなんで少しだけ。

   

私は小学校に入学したてのころ、幼稚園よりはるかに長い拘束時間に驚き、ぐったりしていました。ひらがなも思うように書けないし、不器用で配布プリントもきれいに折れないし…
   

その中でも特に不安だったのが、トイレのこと。

   

私は昔から尿意がよく分からないときがあるので、授業中にトイレに行きたくなったらどうしようと怖くてたまりませんでした。

   

母に相談したところ、担任の先生に聞いてくれて「どの先生の授業でも途中でトイレに行っていいって。みんな同じ学校の仲間だから大丈夫だよ」と言ってくれました。素敵な言葉ですが、普段の発表も苦手な私が授業中に「トイレに行きたい」なんて言えるはずもなく、結局だましだましでなんとかやり過ごしました。

   

その後、「お腹を押さえると尿意が分かりやすいようだ」とか「『お手洗い』は上品な言葉らしいから先生に言えるかも」など、いろいろな知識に出会ったことで、少しずつ大丈夫になっていきました。

   

ただ、いま振り返ると、頼れる専門家がそばにいて、先生への声かけのタイミングやセリフを一緒に考えてもらえたら、もっと早く解決したかもしれないなと思います。

   

カウンセリングでは、特にトラブルはないけれど、細かいストレスが重なって学校に行けなくなるお子様にたくさん出会います。

   

特に年少のお子様は流暢に自分の困りごとを説明できませんが、それでも表現できる範囲の言葉や、絵や箱庭を使って色々なことを教えてくれます。

   

6歳の私も自分からは「授業中にトイレに行きたくなるのが怖い」としか言えませんでしたが、「休み時間にトイレに行くのは大変そう?」「うん」「トイレは混んでる?」「ううん」… などと具体的に質問してもらえたら、少しずつでも答えられたのではと思います。

   

想像豊かに、でも先入観はなるべく捨てて。カウンセリングがお子様の繊細な日常を柔らかく描き出す場になるよう願っています。

   

信吉真璃奈

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