カウントダウンの使いどき
こんにちは。キッズハートクリニック外苑前 心理士の信吉です。
お子様が楽しく遊んでいるときに「おしまい」にしてもらうのは、なかなか難しいですよね。日々お忙しい中で、行動の切り替えに苦慮している親御様は少なくありません。
そんなとき、大人にとってつい使いたくなるのが「カウントダウン」。
「10秒数えるうちにやめること!いくよ!10、9、8…」と数えて、切り替えを促す方法ですね。
この方法、お子様に合っていて上手くいっていればいいのですが、改めて考えてみると実は注意点があります…!
それは「お子様が、『おしまい』に同意・納得しているか」ということ。
例えばあと少しでキリよく終れるのにふざけてのんびりしているときなどは、カウントダウンによってピリッとでき、行動のきっかけにできるかもしれません。
一方で、まったくキリがよくない場面で、お子様としてもまだまだやりたいと思っている場合、数秒で切り替え、お片付けなど具体的な行動に移すのは大変です。「ママパパが焦らせたからうまくいかなかった」などと言い始め、お互いイライラしてしまうことも…
そんなときは、いきなりブツッと終わるのではなく、お子様が少しずつ終わりに向けてこころの準備ができるよう応援していくのがおすすめです。
よく巷で言われている「何時までに終わるか予告する」「『後10分だよ』などとリマインドする」などの工夫は、終わるときの段差をできるだけ減らすのに役立ちます。
さらに、例えば「どこまで進めたら終わる?」とお子様に声をかけ、おしまいのタイミングを自分なりに決められるようにすると、自主的にこころの準備を進められます。「1回集中するとものすごく入り込んでしまってやめられない」タイプのお子様であれば、遊びの開始前に尋ねておくのも、お子様が際限なくやりこむのを防ぎやすくなります。
こうしたちょっとした声かけのコツは実はいろいろあるので、ぜひ一緒にお子様と相性のいいものを見つけていきましょう。
信吉真璃奈