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堂々巡りの話を退屈に感じたら

2025.09.06 心理士ブログ

こんにちは。キッズハートクリニック外苑前 心理士の信吉です。

   

先日とある知人に、相談ごとをする機会がありました。
最初の私の気持ちは「悩んではいるけれど、今すぐどうにかなることじゃないし、ちょっと労ってもらえたら嬉しいな」くらいのごく気軽なもの。

   

そこで、とりあえず状況や感じていることを言葉にしてみたところ、相手はリアクションもそこそこに自分の経験や考え方を話し始めました。
確かにいいお話だったのですが、残念ながら私は自分の気持ちがスルーされた気がしてすっきりしていないので、内容が頭に入りません。「うまく伝わらなかったのかな?」と思い、少し表現を強くして、もう1度伝えてみました。

   

しかし、今度は相手にとっては「同じ話が繰り返されて、堂々巡りしている」状態。ちょっとイライラしています。
そんな感じでずっと話がかみ合わず、どんどん私の表現が強くなり、最終的に「心が折れた」とか「私はこういうのが元々苦手なんだ、もうだめだ~」などと自分で言って自分で傷つく悲しい展開に…。
なんだかすっかり重たい話になってしまいました。

   

カウンセリングでは「話が堂々巡りするのは、聞き手が相手の話をきちんと聞けてないとき」と言われています。
今回はからずも相談者側でこういった会話の展開に遭遇し、個人的には残念でしたが、心理士としてはいい経験ができて改めて気が引き締まりました。

   

ぜひ皆さまも「相手がずっと同じ話をしているな」と感じたときは、「それさっきも聞いたよ」と思う前に、「相手の話の中でちゃんと受け止められていないところがあるかも」「相手が『伝わった!』「分かってもらえた」感を持てていないのかも」と気にかけてみてください。
聞き手側が少し変わるだけで、話し手が安心し、大きく会話が発展していくかもしれません。

   

信吉真璃奈

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