身体の症状からの回復例
こんにちは。キッズハートクリニック外苑前 心理士の信吉です。
今回は架空事例を通して、こころのしんどさが身体の症状として現れたとき、どのようによくなっていくのかをご紹介したいと思います。
患者様:Bちゃん。小学4年生。学校に行こうとするとお腹が痛くなるので、学校はしばらくお休み中。流行に興味がなくて、女の子同士の会話になかなか入れないみたい…
カウンセリングの経過:お子様はストレスをなかなか言葉にできないため、「しんどいよ」と身体がサインを出してくれていると考えます。Bちゃんはどうやらお友達との関係がしんどさの背景になっているよう。
こんなときは、そのしんどさがどこから来るのか検査で調べます。例えば、自閉スペクトラム症という発達の凸凹は、薄ーくでも特徴を持っていると、コミュニケーションの苦手さが起こりやすくなります。
検査の結果、Bちゃんは自閉スペクトラム症の特徴を少し持っていることが分かったので、心理士はBちゃんのつまずきやすいポイントと対応のコツを親御様にお伝え。Bちゃんにはカウンセリングの中で、安心して自分の気持ちを表現できる場を作りました。家族みんなで「今まで頑張ってきたんだね」と労ってあげると、だんだんBちゃんもご家族にしんどい気持ちを言えるようになっていき、腹痛がおさまっていきました。
今は保健室登校しながら、行けそうな授業は参加できるように。クラスの女の子とはやっぱり合わないけれど、お家で「にこにこ聞き役になる」作戦を立ててやってみたら、前よりしんどくなくなったみたい。保健室では趣味の合う他学年のお友達が見つかって、笑顔が増えました。
<心理士より>カウンセリングを通してBちゃんの安心感や表現力が高まったようです。親御様もBちゃんの特徴を知り、しんどさの受け止めや的確なアドバイスができるようになり、Bちゃんを支える力がアップしたことで、症状の改善に繋がりました。
信吉真璃奈